こんにちは
3班を受け持つ篠塚です。
今回の記事は、以前ご報告した
「半端ない悲報!これは困った。中高一貫教育校(通称:義務教育校)新設に伴い、沼影公園が廃止・解体されてしまう…という話。」
沼影公園廃止に伴い閉鎖される屋内プールの代替施設、さいたま市の準備計画がお話にならない…という話。
の続編です。
沼影市民プール存続のためにご協力いただきました方々へ、お礼とご方向とを兼ねて現状をまとめた記事です。
沼影公園の営業終了。
2024年2月12日、営業最終日を迎えた沼影公園スケートリンクは、その閉鎖を惜しむ多くの人々が訪れてスケートを楽しんでおられました。その前々日2月10日に行われた「沼影市民プール ありがとうイベント」には、なんと5,500名もの方々が沼影公園スケート場との別れを惜しみました。このイベントは、地域とその施設との深い結びつきを再確認させるものでした。
「武蔵浦和で「沼影市民プール ありがとうイベント」 52年の歴史に幕」(浦和経済新聞 2024/02/19)
「楽しかったよ、ありがとう…さいたま・沼影市民プールでお別れイベント 「学校と共存」の思い残る中で開催」(埼玉新聞 2024/02/14)
設備の老朽化、それに伴う修繕費の増加、利用者数の漸減による収入減などで、年間1億円以上もの赤字が発生するなどの経済的課題にも関わらず、多くの関係者が沼影公園を支えてきました。心から感謝申し上げます。
この4月からの新年度には、いよいよ沼影公園の解体が行われる予定です。
新しい始まり:武蔵浦和学園
沼影公園を廃止したあとには、小中一貫の義務教育校「武蔵浦和学園」が建設される予定です。以下に示すのが2年ほど前にさいたま市から公表された新しい施設の外観図です。
この図を見ると、校舎の西側(ロッテの工場とは反対側)にある多目的フィールドにプール予定地と書かれています。将来的にはこの場所に屋内プールができるのであろうなぁ…と思っていました。
ところが…ですよ、令和5(2023)年12月にさいたま市教育委員会が行った「武蔵浦和駅周辺地区義務教育学校の設置について」という説明会で配布された資料によると、その多目的フィールドの部分が芝生風の描写になっておりプール予定地の文言もなくなっています。この図とほぼ同じものが、2024年2月にさいたま市から公表された「武蔵浦和駅周辺地区義務教育学校整備基本設計(概要版)」にも掲載されています。
あれれ?
市民のスポーツ施設としての市民プールはどうなるの?
という点については、一端はご安心ください。前項に上げた新聞記事にも書かれていますが、現在の沼影公園屋内プールの営業が令和7(2026)年6月まで延長されることがさいたま市から発表されています。
ということは、現時点ではもうしばらくの間は、現在と同じ環境でスポーツ施設が市民に供される可能性が高いということが想像されます。これは、スイミングクラブを運営している我々としても喜ぶべきさいたま市の決定であります。
では、その先はどうなるの?
という点についてもいくつかの情報があります。
さいたま市民のスポーツ施設としての屋内プールは?
以下に掲げる図に、その答えがあります。この図は、さいたま市教育委員会が行った「武蔵浦和駅周辺地区義務教育学校の設置について」で配布されたものです。
これによると
~2025年6月:沼影公園屋内プール営業延長
2025年7月~:屋内代替プール供用開始
2029年4月~:新設スポーツ施設建築工事
2031年~ :屋内代替プール供用終了&新設スポーツ施設供用開始
と計画されていろことがわかります。屋内代替プールとして使用されるのは、沼影公園から北方600mほどに位置する大里小学校のプールです。
さいたま市の武蔵浦和周辺にある市民用屋内プールは、沼影公園 → 大里小学校 → 新設スポーツ施設の流れで途切れることなく供用されることが予定されています。これは、その施設を訪れる方が使用できる環境が整っている、ということ意味しますが、必ずしも現状と同じ環境が確保されることが担保されたワケではありません。変化には不確実性が伴うものです。
現在の沼影公園屋内プールと大里小学校の屋内プールとは行政では異なる管理部署のもとにあり、そうした事情もあり、現時点ではどのような形態で一般市民に供用されるか?は決まっていないのです。この大里小学校の屋内プールの供用形態の詳細がさいたま市から発表されるまでは、スイミングクラブを運営している方々は安心できません。本当に困ったものです。
供用形態だけではない心配事があります。
2023年11月下旬、埼玉新聞に続けて掲載された記事があります。
「大人440円→1160円に? 「原山プール」存続など求め、市民団体が公開質問状 さいたま市、月内に方針決定」(埼玉新聞 2023/11/26)
「“市民プール”5→2に 新設・改造後の利用料、3~4倍に値上げも検討 さいたま市が「あり方方針」公表」(埼玉新聞 h2023/11/29)
この2つの記事に共通しているさいたま市の方針としては
財政負担軽減のため、施設の新設・リニューアルの際には利用料の値上げを検討している。
ということです。
この流れを受け、2023年12月に埼玉新聞に掲載された記事
「機能の充実図った結果…さいたま・沼影プール代替の浦和大里小プール、建設費14億円超に 当初の約2倍」(埼玉新聞 2023/12/21)
では
埼玉県さいたま市は20日、沼影市民プール(南区)の代替として整備する予定の市立浦和大里小学校のプール施設事業費について、当初の約7億3千万円から倍増の約14億2千万円の債務負担行為を設定したと発表した。
と報じられており、その前月末に掲載された記事の「施設の新設」に当たる事例が、今回の大里小学校の屋内代替プールの建設です。
すなわち、現在と同じ価格で使用できるワケではなく。3~4倍に値上げされることも覚悟しておく必要がある、というのが、スイミングクラブ運営者にとっての供用形態と並ぶ悩みのタネなのです。
まだまだ悩み多き日々は続きそうです。
懸念事項が存在するものの、皆様の支援により、市民スポーツ施設の連続性が保たれる見通しが立ちました。私たちのコミュニティとして、これらの変化をナビゲートし、最善を尽くしていくことが重要です。
皆様からの継続的な支援と協力に深く感謝します。
いかがでしたか。
今回は「沼影市民プール存続の現状はどうなったか…という話。」と題して、いよいよ2024年4月から解体工事が始まる沼影公園、沼影市民プール、屋内代替プールについての記事を書きました。
現時点で判明している情報では、我々フリッパーにとって必ずしも嬉しいことばかりではありません。今後の行政の発表に注意する必要があります。
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